回転木馬の独り言

 Vol.49 2011年11月18日号
■回転木馬スタッフSの独り言「ツール・ド・おきなわ やんばるセンチュリーライド」
  
  11月12日、ツール・ド・おきなわの「やんばるセンチュリーライド」に参加してきた。
  沖縄の北半分をぐるり一周。
  たっぷりと山岳を含んだ189キロのツーリングイベントである。
  2008年にも本島一周サイクリングでほぼ同じコースを走ったことがあるのだが、
  ひたすらアップダウンを繰り返した記憶しかなく、
  スタート地点では無駄に緊張が高まって来る。来るんじゃなかった・・・。
  しかし、そのスタート地点で同じやんばるセンチュリーライドに参加する
  俳優の筒井道隆さんを発見!カッコイイ!図々しくも一緒に写真を撮ってもらう。

  あまりの喜びに緊張が吹き飛びそのまま7:00スタート。

  午前中はほぼ平地なので、快適に走ることができた。
  天気は曇りで暑くもなく寒くもない。とっても走りやすい。
  脳内で筒井さんとメルアド交換するなどアバンチュールを楽しみながら走る。
  58km地点、大宜味のエイドステーション。
  ここで出されるサーターアンダギーが凄く美味しかった。
  塩をちょんとつけて食べるといくらでもイケる!
  その他にもバナナ、しぼりたてシークアーサージュースを頂き、早めに出発。
  
  そして80km地点あたり。
  脳内で筒井さんから食事の誘いを頂いたところで、恐怖の登坂が始まった。
  夏に往復40kmの自転車通勤を(さぼりつつも)がんばったおかげか、
  平地では木馬メンバーのみんなについていけた。
  しかし登りになると2秒でちぎれてしまう。
  のんびり一緒に走ろうね、と約束したうっちーもすぐに見えなくなる。
  「あのオンナ〜!」と恨み節を叫んでももう届かない。
  ヘロヘロと登る。しんどすぎる。しんどすぎてもう妄想もできない。あぁ筒井さん・・・。
  だいぶへばって、93km地点。みんなが待つ昼食場所の奥やんばるの里に到着。
  これだけ走ったけれど、まだ漸く半分、ハァ・・・。
  それでもカレーライスと豚汁を頂くと元気が出てきたので、筒井さんがいないか探す。
  が、見当たらない。
  きっと速いから先に行ってしまったのだろう。残念。

  店長に前をひいてもらって、昼からのアップダウン地獄が始まった。
  私は必死のパッチで登っているのだが、店長は非常に眠そうである。
  眠さのあまりか、だんだんろれつが回らなくなり、
  とうとう私が「木の棒でフロントギアを直接変速している」という幻覚まで見えたらしい。
  どないやねん!
  確かに遅いので申し訳ないがコチトラこれでも精一杯。
  あまりの遅さに店長が居眠りしないよう祈りつつ地道に登っていく。
  
  時々日が射して沖縄らしい暑さになり、汗がぼとっと落ちた。

  115km地点の安波、
  132km地点の高江と小休止ごとに待っててくれた木馬メンバーに追いつくが、
  やはり登りであっという間にサヨウナラである。

  高江からは睡魔にとりつかれた店長に代わり、かなもっちゃんが付き合ってくれた。

  少し前をいくK岩さんが時々坂の途中でこちらを見て待ってくれていた。
  差したる〜との気合は有るモノの、一度も追いつけず歯がゆかった。
  大きな登りが終わると、下った勢いで次の登りをこなせる感じのアップダウンが続く。
  登りで遅い分、下りはなるべくノーブレーキ。
  平地も自分なりにトバして、前を行く木馬メンバーとの距離を延ばさないよう頑張る。
  平地でかなもっちゃんに鬼引きしてもらい、
  176km地点最終エイドステーション瀬嵩に到着。
  するとなんとそこには、
  「今日はオフやから明日のレースの為にのんびりしとく」
  と言っていたO澤親分が待っていてくれたのである。
  ホテルからわざわざ野を越え(?)山を越え迎えに来てくれたのだ!
  意外な人の出迎えとねぎらいに感動し目頭が熱くなった。
  が、ゴールまではあと一山あるので落涙でエネルギーを使うわけにはいかない。

  夕方の色も濃くなってきたので、サーターアンダギーを急いでほおばり最終区間へ。

  大きな登坂があったが、O澤親分の絶妙なアシストのお陰で落ち着いて登れた。
  店長とかなもっちゃんはサッサと行ってしまった。冷たい奴らだ。

  とっぷり日が暮れて18:30にゴール地点の名護十字路に到着。
  木馬メンバーが全体的にゆっくりめで進んでくれたおかげだけれど、
  みんなと一緒にゴールできたのは本当に嬉しかった。

  もうすぐ注文しているケルビム号ができてくるから来年はもっと楽に走れるぞ、
  と店長は言っていたが、
  試してみたいような、もうお腹いっぱいでしばらくおきなわはいいような・・・。
  やんばるセンチュリーライドはやっぱりそんなビッグイベントだった。


Vol.46 2011年5月20日号
■「10周年」

  漸くというべきか、もうと言うべきか・・・。
  お陰様で回転木馬は10周年を迎えることが出来た。
  ホント、最初の頃はどうなるやら・・・と思っていたけれど、
  ナントカ10年、やって来た。

  思えばイロイロとラッキーの連続だった。
  ホントについてたと思う。運がいい。

  思い起こせば10年前・・・。
  ちょうど10年勤めた神奈川の店を退職し大阪に戻る決意だけはした。
  さぁ、しかし戻って何をするのだ?
  モチロン自転車業界で喰っていくしか道は無く、
  10年で培ったコネクションでどこかの問屋にでも転がり込もうかと、
  そんな算段だった。
  そこから先はまたそのウチに考えればエエわ、と。

  しかし、10年前も不況の真っ只中だった。
  2-3の問屋にそれとなく当たってみたけれど、何処も人を減らしたいくらいとか。

  こりゃーかなりヤバイぞ。どうする?
  仕方がない、自分で店やるか・・・。
  と言っても、自転車屋で喰っていくのはかなりキビシイ。
  それは勤め人とはいえ、それなりの大きな店を切り盛りしてきて実感していた。
  どうせやるならスポーツバイク専門でやりたかったけど、
  スポーツバイク専門となると余計に無理だろうと、心の底から思っていた。
  だから、まずは一般車(いわゆるママチャリ)から。

  スポーツバイクの話しをしたくても、聞いてくれるようなお客さんは来ない。
  たまぁ〜にそんなお客さんが来てくれると、
  堰を切ったように喋りまくる。お客さんは明らかに引いているケド止まらない。

  そんな感じだったけど、ぽっつらぽっつらスポーツバイクも売れ始め、
  ラッキーな事に常連のお客さんもつき始め、
  イベントも開催するようになり、
  だんだんと在庫の比重をスポーツバイクとその用品類に移していき、
  遂にはチョーシに乗って一般車を完全にやめた。
  オイオイ、ダイジョーブか?と自分でもチョット心配だったけど、
  なんとかなって今日が有る。

  モチロンここまで来ることが出来たのは沢山の皆さんに助けて貰ったから。
  皆さんの助けがなかったらコレだけたくさんのイベントは出来なかった。
  ウチの生命線はこれらのイベントだと思っている。
  スポーツバイクは遊ぶための道具なのだ。
  だから道具を売るだけではなく、ちゃんと遊びも提供しなきゃいけないと思う。
  なんなら遊びを提供することだけで商売になれば言うことはないのカモ。
  イヤイヤ、やっぱり両方必要。

  だからコレからも沢山遊ぶ予定。
  だからコレからもヨロシクお付き合い下さい。

  そうそう、11周年は新店舗で迎える予定。
  秋か冬には引っ越します。近くだけど、今よりはホンのチョビット広くなる。
  さぁ、無事に次の10年を過ごせるのだろうか?
  回転木馬の第2章は始まっている・・・。と思う。


Vol.45 2011年4月26日号
■回転木馬スタッフSの独り言 「はじめてのひるくらいむれーす」

  4月17日の日曜日、「八ヶ岳ヒルクライムレース」に参加してきた。
  標高差1300m、距離24kmのレース(ココ強調)である。
  前日から近くの宿に泊まって、朝イチにレース会場に向う。

  駐車場はコースの中程14km地点、ハーフコースゴール地点にあるので、
  スタート地点まではバイクで下らなければならない。
  前日、受付のために車で来たときも「こんな坂、登れるんかいな」と不安だったが、

  実際にバイクで下るとその不安はさらに倍に。

  いくら下ってもスタート地点に着かない・・・。しかも結構な勾配。
  そして寒い。4月後半といえども長野県のお山である。
  下るときは極寒用ジャージと冬レーパンを着用していたのに
  体の芯まで冷えてしまった。
  寒いと人間はネガティブになりがち。
  漠然とした不安感は下っている間に、
  「これ登られへんわ。絶対」という気持ちに変わりやがて、
  「仲間は皆ゴールしている中、ひとり3km地点で呆然と自転車を押している」
  という妄想へと広がり、そこはかとなく悲しくなってきた。

  やっとスタート地点に着いたとき、あまりの不安でホロホロホロと涙が出てきた。

  ロングライドのあまりのしんどさに涙、仲間のおかげで走りきれて感謝の号泣など、

  今まで走ってきて涙が出たことは恥ずかしながら何度もあるけれど、
  走る前というのは初めてである。
 
  隣にいた仲間のノンちゃんが心配して
  「天気いいし、景色を見ながらのんびりいけばいいよ」と言ってくれて
  ちょっと楽になった。
  そして、まったく緊張しているようには見えなかったこれまた仲間のハッセが、
  (彼女はワタシがそんな不安にさいなまれていることなど露ほども知らない)
  「あ〜緊張してきた」といって人の字を手の平に3回書いて飲んでいた。
  そんな様子を見てだいぶ気持ちがほぐれた。

  9時からカテゴリごとに2分間隔でスタートする。   
  スタートすると、なぜか不思議なくらい緊張がとけて、
  自分でもケロリと開き直っているのが分かった。

  とりあえず、最初から頑張って息切れすると良くないので、ゆっくりいく作戦。
  するとあっという間に女子の中でベベになった。いつもの定位置。
  そうなるとさらに平常心を取り戻すことができた。
  もう、自分なりに進むしかないのだ。

  後方でスタートしたヘビー級カテゴリの人たちにも抜かされながら、
  6km/hくらいで地道に進んでいく。
  この調子だとゴールまで4時間もかかってしまう計算になるが仕方がない。 
  下っている時は急な勾配だと思っていた坂も、
  実際に登ってみると案外力が出せることが分かったり、
  時々平地に近い所もあったりして、体が温まるにつれだんだん楽しくなってきた。


  2時間近くかかってハーフコースゴール地点に到着。
  残すところあと10km。
  ハーフすら無理、と思っていたのに辿り着くことができた。
  息は切れてるけど、メイタン「サイクルチャージ」や「即効元気」(ゼリードリンク)を
  ちびちびこまめに摂取しているので体力的にはまだいけそう。

  しかし周りにいた人たちはほとんど全員ハーフだったため急に一人旅になった。
  さびしいなーと思っていると、フルコースで既にゴールした人たちが続々と下ってきた。
  「ガンバレー!」と声をかけてくれる人が沢山いて嬉しかった。

  空の青さと、林立した白樺と、きらきら光る残雪と、
  声を掛けてくれる人たちへのありがたさで気分よく登っていく。
  クラクラしそうな急勾配はないし、10km/hくらい出るようになり、
  3時間切りを目指すことに作戦変更。

  スタートして間もなく抜かされた人達に追いつき抜かしながら
  走れるようにもなってきた。
  その間も下ってくる人たちと沢山すれ違うのだけど、
  「ガンバレ」の他に「もう少しでゴール!」という言葉も交じり始め更に力が出る。


  ゴール手前500m地点で回転木馬の仲間が盛大に応援をしてくれている。
  益々元気が出て来て前走者を抜くことができた。
  そしてゴール!2時間51分4秒。目標達成!
  ベベに近かったけど、やっぱり嬉しかった。

  因みに、一緒に出場したハッセは女子の中で堂々3位、
  カテゴリ別2位で表彰台に上がった。
  私の倍以上の速さで登っていることになる。ホヘ〜、カッコイイ。そして誇らしい。


  そんなワケで、体力に自信がなかったり坂が苦手だったりで、
  ヒルクライムレースなんて・・・と思っている人にこそ、
  ゼヒ一度挑戦してほしいなあと思えたレースだった。
  達成感は人一倍ですよ。
  ワタシが言うのだから間違いない!


Vol.42 2011年2月14日号
■「冬はやっぱりMTB」

  寒い。今年はホントーに寒い(と毎年言うてる気がしなくもないが・・・)
  でも、そう言ってても寒さが無くなるワケでは無いので、
  頑張って(そう、多少は「頑張り」が必要)遊んでいる。

  こんな季節はやっぱりMTB。
  ロードだと登りは温まって良いけど、下りがツライ!
  その点、MTBは下りでもそれなりに体力を要するし、
  ロードのようにビューっと下ることも無いのでそれほど寒くない。

  まずは頑張って布団から出る。
  実はココが一番大変かも。
  で、ストーブの前で念入りにスポーツバルム(マッサージオイル)を塗る。
  コレ大事。
  ちょっと手間は掛かるけど、ちゃんと準備すれば何とかなる。

  モチロン昨日も午前中だけチョロッと行ってきた。
  建国記念日に降った雪がまだまだ残っていて、
  山の中はさながらスキー場のよう。
  大阪でこれだけ雪遊びが出来ることなんてそうはない。

  もうオモシロイの何のって。
  なかなか真っ直ぐに進めない。
  タイヤが地面を捉えてくれないのだ。

  モチロン途中、押したり担いだりも有るのだけど、
  シマノの山用シューズが凄く使い易い。
  コレです  
  ゴアテックスのブーティーで防水性は抜群!
  ビブラムソールで歩きやすい!で、モチロンSPD対応。
  山遊び派にはかなりオススメ。

  そんなワケでしばらくは山遊びの季節です。

  炬燵や布団で丸くなってるアナタ!ご一緒しませんか?(笑)



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