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フレームの各寸法を決めるにあたって、昔のマスプロメーカー車のスケルトンを調べてみました。似たようなものだろうと思っていたら以外とまちまち。最近の丸石のエンペラーツーリングなんかだと、ヘッドアングル(以下HA)71度オフセット(以下OFS)60mm。計算してみるとトレールが50mmくらいもある。道理でハンドリングがベタ〜っとしてるわけだ。要するに直進安定性を最重視してあると言うことですね。

しかしオーナーの希望はクイックなハンドリング。そうするとトレールを40mmくらいにしたいので…と計算した結果、フレームサイズ490mm、HA73度、OFS55mm、トップチューブ長さ(以下TTL)530mm、シートアングル(以下SA)75度、BB下がり(以下BBD)60mm、リアセンター(以下RC)425mmとなりました。RCは少しでも登りが楽になるように、少し短かめ(通常430mmくらい)。

これは結果的にもう少し詰めても良かったようです。この数字だとトレールが43mmとなり、良さそう。但し問題はフロントセンター(以下FC)。約589mm。つま先とドロヨケのクリアランスがギリギリになってしまうかも。通常大体600mmはあったほうが良いとされています。

最近の丸石エンペラーツーリングを調べてみるとFC594mm、クランクが170mmでトウクリップがLサイズ。これだとドロヨケにかすかにあたる。となると、いくらクランクが165mmと短くなるとはいえ、辛い。

で、再考してHA72度、OFS60mmに。HAを寝かせた分OFSを延ばしたので、トレールはほとんど変わらず44mm。そうするとFC602mmになるので、トウクリアランスは確保。結局はそんな(HA72度、OFS60mm)標準的な数字になってしまいました。ただ、フレームサイズ(490mm)のわりにはTTLが長いしSAも立っているので、そこそこクイックなハンドリングが得られるのでは?と言うことで決定。

組上がった結果は、クイックとまでは言えないまでも、そこそこシャキッとしたハンドリングに仕上がりました。


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