PASTA POWER。
噂の「パスタ パワー」。いろいろ先行情報が出ていましたが、ほぼその通り。試乗車はボクには小さく(たしかMサイズ)、サスペンションのサグ設定も全く合わしていなかったので、柔らかすぎてしんどかった。でも、ストロークが最大の時と、最小の時とではかなり別物でした。そんなわけでボクのインプレッションは全くあてにならないので以下、カタログより抜粋。


今あるフリーライドバイクは、本当にフリーライドを可能にしているだろうか?つまり本当に自由に、どこでも、どんなコンディションでもライドできているだろうか?今日まではそのことに確信が持てなかったはずだ。でも私は、”昨日までは”と言い直したい。
パスタパワーの登場である。アジャスタブル・ジオメトリー採用。アジャスタブルストローク・サスペンション装備。アジャスタブル・ファンクション実現。

過去すでにアジャスタブル・ジオメトリーと自称するものは存在した。また、アジャスタブル・サスペンションにしてもそれは同様だった・・・。しかし、今ここにあるのはまったくの別物だ。サスペンションストロークの調整と、サスペンションに即したジオメトリーの調整を初めて可能にした。そして何よりも重要なのは、これらの可変する数値の推移のバランシングを初めて可能にしたということである!!!

確かめてみてもらいたいのは:
−”ダウンヒル”のポジションでは、リアサスペンション・ストロークは138mm(この数値はストッククラスのレース参加可能な規制限界値140mm内に収まっている)に設定される。サスペンションはいかなる微細な衝撃にも素早く反応し、高くなったボトムブラケットと寝たシート角は、最高の安定性をもたらしてくれる。
−"XC"ポジションでは、リアサスペンション・ストロークは103mmに抑えられる。ショックアブソーバーは自動的に硬めになり、必然的に少々の衝撃には反応しなくなる(つまりポンピングも抑制される)。ボトムブラケットはフレーム中央部に位置を変え、フレームジオメトリーの数値も大きくなる。 −つまり、ポジションはミリメートル単位で調整可能ということ。 −それらの調整は、指でダイヤルを回すだけで簡単に出来る。

で、どうすればいいの?

知って於いて欲しいのは、全てはフレーム、サスペンションそれぞれの役割に起因しているということだ。もしこのフレームに、コンベンショナルなスプリング式のショックアブソーバーをアッセンブルすれば、ストローク量138mmのスーパースムーズに作動するサスペンションを持ったフリーライド−DHバイクが完成するだろう。

今度はU-TURNショックアブソーバーとU-TURNフロントフォークを併せてこのフレームにアッセンブルしてみる。すると、君は四次元空間へといざなわれることだろう・・・。なぜかって?OK!説明しよう(フレームメーカーの皆さん鉛筆を持って下さい!どうぞ自由にコピーなさって頂いてけっこうです。でもぼくたちは年ほど先に進んでますけどね)。

−U-TURNショックアブソーバーは、ロックショックス・SIDのそれと同様の働きをする、ポジティヴ、ネガティヴの2つのエアチャンバー(デュアルエア)を装備している。ポジティヴ・エアチャンバーは、サスペンションの動きをコントロールする働きをする。その主な働きは、ライダーの体重に即したサスペンションの設定(スプリング式ショックアブソーバーでいえば、スプリングにテンションを欠けることに相当する)である。ネガティヴ・エアチャンバーの働きは、サスペンションの作動ポイントの設定である。つまり、サスペンションをストロークさせるために必要な力の設定ということだ。そして、サスペンションがその設定値を越えて動き始めると、ネガティヴ・エアチャンバーは、ポジティヴ、ネガティヴ各エアチャンバー間の容量格差によって、その動きを抑制される。デュアルエアシステムはつまり、サスストローク初期のポンピングは抑制しながらも、サスペンション全体のストロークの動き自体は妨げないのである(ちょうどVIP-Sの場合のように)。

−画期的だったのは、デュアルエアシステムをサスストローク量の調整機構として利用したことだ。サスストローク量を変更すると言うことは、ショックアブソーバー長を変更するということであり、それは結局、ポジティヴ・エアチャンバーの容量を変更するということになる。その結果、ストローク量を小さく設定された時のソックアブソーバーには、より以上のポジティヴ・エアプレッシャーがかかっているということになる。使い方さえ間違わなければ、XCポジションに設定された、ただ単に硬いだけのサスペンションではなく、ネガティヴ・エアチャンバーの圧力が、ポジティブ側のそれを上回るようなシチュエーションでは、”アンチポンピング”機能が付いたサスペンションを使うことも可能になるということだ。また、DHポジションにサスペンションを設定したと場合は、ただ(ストローク量をフルに使いたいばかりに)ひたすらソフトなサスペンションというのではなく、”アンチポンピング”機能を持ちながら、小さいギャップにもすばやく反応(ポジティヴ・エアチャンバーの圧力がネガティヴ側のそれを上回るから)するサスペンションとして機能してくれる。つまり、簡単なストローク量の変更と調整によって、サスペンション自身が走行環境に順応してくれるのだ。

−ここまでの説明でもこのシステムの素晴らしさは十分伝わったと思うが、これではまだ足りない。しょせん三次元のレベルだ。というわけでお次は、サスペンションに実際に濃い杖尾インストールしてみるとしよう。すると、理想的なサスペンション・ピヴォットの配置や、アジャスタブル・ストロークの働きによって、DHポジションに設定したときはシーと角やヘッド角を寝かす効果やボトムブラケット位置を高める効果を発揮し、設定をXCポジションに変更すればその反対の機能を発揮してくれる。さぁ、これであなたが持っているバイクはサスペンションストロークの調整だけで、そのキャラクターやフレームジオメトリーさえも、状況に即して自在に変化させることができるようになったわけだ(とはいえ、過去に存在したアジャスタブルサスストローク&ジオメトリー機能をもったどんなバイクとも、パスタパワーは全く違う存在なのだ。ご注意を)。

ご静聴感謝いたします。お疲れ様でした。でも、これであなたもVTT四次元空間にご入場というわけだ。しかもコイツは、SF映画みたいな絵空事なんかじゃない。

で、最高なのはわかったけど、実際はどうなの?このバイク?

−N+UTS A DB 7005 T4T6 ヒートトリーテッド・アルミチューブ
−フレーム各部に的確なガゼット補強
−前三角はパウダーコートペイント、リアはアノダイズドフィニッシュ
−リアスイングアームピヴォットは、全て交換可能なシールドベアリングで支持
−ショックアブソーバー長 191mm(7.5インチ)、ストローク量51mm(2インチ)、 固定ボルト径 22.2mm×8mm、50mm×8mm −4サイズ S、M、L、XL
−スタンダードヘッドサイズ 1-1/8インチ
−シートポスト径:31.6mm
−ボトムブラケットサイズ BSA68mm、チェーンライン47.5mm
−フレーム重量 2780g(ショックアブソーバー含まず)

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