仏蘭西紀行

6 シャルトルの青

 9月3日。雨のやむ昼過ぎまでテントの中。ただでさえ夜明けが遅く、その上この天候。明るくなるのが昼に近い。3時頃からベルサイユ宮殿の見学に。しかし、まぁ、本当にこんなところに住んでたんかいなと思えるほどの広さと豪華さ。とりあえずこの日はベルサイユに連泊となる。

 翌日、やっと少しまともに走りだした。走行は約80km。この日の宿泊地は「シャルトルの青」と呼ばれる有名な大聖堂のある街、シャルトルのオーベルジュ・ド・ジェネシス(直訳すると「若者の宿」。要するにユースホステル)裏にある公園。本当はこのユースホステルに泊まる予定だったのだが、T/C(トラベラーズチェック)を換金しておらず、現金の持ち合わせが少なかったので、こんなところでのテン張りとなる。

 ベルサイユの町中にあるキオスクのようなところで、もっと詳細なロードマップを入手する。その地図のおかげか、ベルサイユからは割と楽にN.10に出ることが出来た。しかし、途中いつの間にかN.10から離れてしまった(ホントに全く気づかなかった)。地図を片手に悩んでいると、青年が声をかけてくれ、丁寧に教えてくれた。それですぐにN.10に戻れたかと言うと、それがそうではない。とりあえず近くまでは来ているはずのところでウロウロしていると、地図を見つけた。範囲の狭い市街地図のようなもので、この手の地図が割とちょくちょくあってとても助かる。おかげでそこからはすんなりN.10に戻る事が出来た。

 迷っている間に公園を見つけ、そこで水を手に入れた。水は本当にない。買わなければ、まず手に入れられない。自動販売機も、まず見あたらない。

 N.10はとても殺風景で北海道のようだ。周りは畑ばかり。そういえば、N.10をそれてシャルトルに行くルートがあり、そっちの方がイイヨと先ほどの青年が教えてくれたのだが、そのルートがどれなのかさっぱりわからずにN.10をひた走って来たのだ。

 このユースホステル裏の公園からは大聖堂が少し遠くに見える。この町は城下町みたいな感じで坂が多い。狭い、ちょこっとした通りなんかが実にいい感じの街だ。

 この日の夕食はインスタントラーメンとご飯だった。

 


ベルサイユ宮殿1

ベルサイユ宮殿2

ベルサイユ宮殿3

市街地図を写したメモ

シャルトルの町並

シャルトルの青

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