仏蘭西紀行

9 惰眠の日々

 9月8日、木曜日。今日も快晴。だいぶと南仏に入って来たせいか、快晴が続く。いや、もしかすると南仏に入ってきた事とは全く関係が無いのかもしれないが。

この日、予定としてはロアーヌ(ROANNE)迄行くはずだったのだが、昼近くまで寝ておいて、昼からだけでアップダウン有りの130kmを走るには少々無理があった。だいたい昼近くまで寝ているのがいけない。とは言え、どこかそのあたりにテン張るのと違い、キャンプ場だと安心して心置きなく寝られるのでつい寝坊をしてしまうのだ。それにまた、朝の日差しがテントの中をポカポカと暖めてくれ、これまたウトウト。春眠ならぬ秋眠暁ヲ覚ズだ。今日中にロアーヌまで行っておけば明日にはリヨン(LYON)に行けるはずだったのだが、そんなわけでリヨンは明後日となる。

この日の走行は90km弱。南仏に入ってきたせいで丘が多く、そして暑い。風景は平地よりいいが、しんどい。考えても見て欲しい。ボク自身の体重、自転車の車重、そして荷物。余裕で100kgは越えている。100kgオーバーを転がすのは、なかなかきついものなのだ。

N.7沿い、ロアーヌまで48kmのあたりでキャンプ場を見つける。シャワー付き!で13フラン。何処のキャンプ場でもそうなのだが、皆キャンピングカーで来て何日もそこに泊まっているようで、これがヨーロッパ流のアウトドアライフらしい。

翌朝もついつい昼近くまで寝てしまう。しかし、昼近くに出発したわりには結構いいペースでロアーヌまでの48kmを走りきってしまう。天気も走るには丁度良く、風も少々フォローでいい。ロアーヌからさらに40kmちょいのところにあるタラル(TARARU)まで来た。この町に入るちょっと前にひとつ峠があった。この峠は初めて素直に下らせてくれた。10kmくらいの長い下りだった。これでこそ登り甲斐が有るというものだ。今まではグーと登ってってちょい下りとか、クッと登ってちょい下りとかそんな具合で、登ったわりにはほとんど素直に下らせてはくれなかったのだ。

N.7沿いの、あと1kmほどでこのタラルの街を出るあたりにあった公園が今日のテントサイト。なんと、水道がある。汚いながら、便所もある。滑り台も砂場もある。本当に公園。さすがにキャンプ場でのテン張りと違い、何日かぶりで少々キンチョー気味の一晩となる。

さぁ、明日こそリヨンだ。リヨンには2泊くらいして、つかの間の般ピー(一般ピープル)気分を味わうぞ!自転車がそばにあるからかろうじてツーリストに見られてはいるが、一歩間違えばただのプーだ。でも、リヨンでは少し綺麗なジャージを着て街にくり出そう!



LAPALISSEのキャンプ場
13Fだった

南仏って感じの丘々1
気のせいか土が少々赤い

南仏って感じの丘々2

ローヌ川1

ローヌ川2

タラルの公園

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