仏蘭西紀行

19 遙かなるデュッセルドルフ

 結局、国境を越え、ドイツに入ってから切符を車内で買うことが出来た。さっさと売ってくれればいいのに、国境を越えてからしか売れなかったのだろうか?或いは国境を越えることで管轄が変わったのかも知れない。良くわからないが、とにかく乗車券を入手出来た。

 フランクフルト駅に到着。さすがにフランクフルトの本場。駅の屋台でうまそうなフランクフルトが売られている(それらを日本と同じように「フランクフルト」と呼ぶのかどうかは不明)。まずは駅の両替所でフランをマルクに交換。ユーロが流通しはじめた今となってはこんな面倒くさいことは必要も無いのだろう。レートはどれくらいだったろうか。

 今度は列車の切符を買うにしても細心の注意を払った。デュッセルドルフまでの乗車券と、座席の予約券。オウケイ。今度はさすがに大丈夫。そして列車の時刻を確かめてから2−3分前には列車に乗り込む。それから間もなく発車。デッキで列車が駅を離れていくのを見ながら、車内に入っていく。予約券を見ながら自分の席を探す。見つからない。予約券に書いてある記号が見つからないのだ。何故?もう一度探す。違う。無い。取りあえずデッキに出て頭を冷やす。車掌が通りかかったので尋ねてみる。彼もあまり英語は得意じゃ無さそう。でもどうにか理解することが出来た事は、この列車はシュツッツガルトに向かっているという事実。ボクの行きたかったデュッセルドルフはフランクフルトよりずっと北にある。シュツッツガルトはフランクフルトよりずっと南だ。つまり全くの逆方向と言うことになる。要するに列車を乗り間違えたのだ。なんてこった!ちゃんと乗車券と予約券を買ったって、違う列車に乗っていたらどうしようもない。




色々と問題のあったチケット達

 

 

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