回転木馬の独り言

2003年1月

 新年から結構忙しくしている。年末にいろいろ注文を頂いていたのが年が明けて入荷してきたり、予約を入れていた(というと聞こえは良いが、たいていの場合、「予約をさせられていた」と言う表現がより正しい)ニューモデルがドバー(と言うほどでもないが・・・)と入ってきたり、年末に出来なかった棚卸しをしたり、お客さん達と夜遅くまで呑んだり・・・等々。

 ウチではママチャリやスポーツバイクをオートマチック変速にしたり、オートライト仕様にしたりのカスタムを一生懸命に提案している。と言うのも、ボクはいつもママチャリとスポーツ車の間と言うモノを模索しているのだ。誰もが本格的なスポーツバイクを必要としているわけではないし、かといってフツーのママチャリではつまらない。そう思っている人ってきっと大勢居るんじゃないかな。そんな人にも自転車って面白いよってアピールできるバイク、そんなものをいつも模索しているのだ。現状はスポーツバイクとママチャリって一線を画するものが凄く有って、ママチャリもスポーツバイクも愛するボクとしては何だか淋しい限り。

 まぁそんな甲斐あって年末には「ふらっかーず」という子供を乗せるための自転車をオートマチック変速仕様に、と言う注文を頂いたり、クロスバイクを通勤で使うのでオートライトに、なんて言う注文もいただいた。こういうのって注文を貰ったときはとても嬉しい。だってあんまりよそではやっていないし、ウチならではのオリジナリティーが出せるし。しかし、これがいざ組立の段階になると後悔する。面倒臭せぇ〜、と少し(本当はかなり)思ってしまうのだ。でも出来上がるとそんな気持ちは忘れ去り、出来上がった自転車を見て一人悦に入ってしまう事も度々。オーナーに喜んで貰えると更に嬉い。

 で、これは忙しくても一応儲けになるのでいいのだけど、展示用の新車の組立で忙しいのが困る。丁寧に組んでるので(と言うか仕事が遅いだけかも・・・)一日一台くらいしか組めない。そんでもって儲けに繋がらないこともあるし、取りあえずそれを組んだからと言ってすぐ儲けになるわけじゃない。ましてや目論見が外れて(売れるだろうと言う目論見があって仕入れているのだけど、困ったことに良く外れる)1年間も大切に保管したあげく、型落ちで特価処分なんて事になると目も当てられない。

 棚卸しなんて時間がかかるばっかりで、何の儲けにもならない。こんな小さい店でも、ゴチャゴチャといろいろあるモンで、ダブって在庫しちゃってるモノとかも、威張るわけじゃないけど、当然ある。困ったもんだ。大体やりたくないもんだから、何かと自分に理由を付けてはサボる。先日も外回りの営業途中に寄ってくれた常連さんを捕まえてなかなかはなさなかった。こういうときのボクはめちゃサービスがいい。コーヒーはいれるわ、お茶菓子は出すわ。「じゃ、そろそろ」と言ってるお客さんに「まぁもう一杯くらい」と言って、またお茶を出す。こんなのだから全然終わらない。でも、自分にはこれは大切な営業の一環だと言い聞かせている。

 夜は夜で、お客さんがおいしそうなお酒片手に寄ってくれたりすると、我慢というモノが出来ない。で、これがまた本当に美味しかったりするのでたまらない。そんなわけで、カウンターの内側にはお酒の空き瓶がゴロゴロしている。そのうちボトルに名札が掛けられるんじゃ無いだろうか?

 とまぁ、そんなわけで回転木馬は新年から大忙しなのである。こんなことでウチは大丈夫なんだろうか?

ではまた。


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