仮面ライダークウガの時間

Part 5

 皆さんこんにちは。仮面ライダークウガの時間です。まだ続きます。きっと。
 
 1月から始まった仮面ライダークウガも、気づけばすでに半年、2クールが過ぎ、残すところあと半年ばかりになってしまいましたね。とりあえずここまでは次から次へと物語が展開し、全く飽きることなく観てこられましたね。

 さて今回の最大のテーマは「ヒーローは死んだ」です。(ニーチェでは無いですよ)そう、仮面ライダークウガがキノコ種怪人の毒にやられてしまいました。これも今までになった展開。確かに敵にやられることがあっても(一時的にとはいえ)死ぬようなことは無かったのです。仮面ライダー(あるいはヒーロー)に課せられた命題は強くあることでした。今回のクウガではそれを結構否定しているように思えてしまいます。ヒーローに対するひとつのアンチテーゼなわけです。ヒーローが救急車で運ばれたあげく、椿医師の努力甲斐なく「7時44分死亡確認」と宣告されたわけですから。

 そういえば椿医師が一条刑事に五代君の死を告げるシーンはかなり秀逸でした。どのようなシーンであったかは詳しく述べませんが、音のコントラストも見事でした。

 町に未確認生命体が現れ暴れていても、クウガとなるべき五代君は医師に死亡宣告されてしまっており、当然クウガは現れません。「そういえば4号(クウガのことです)現れなっかたなぁ」とはなす同僚刑事達の言葉が一条刑事の胸に突き刺さります。そんな彼に「あいつにもいろいろと都合があんだろう。俺達は俺達で今出きることを全力でやろうぜ」と杉田刑事。そうなのです。今回の作品では決して一人のヒーローに頼るのではなく、自分たちが何とかしなければというメッセージが込められているように思えます。そしてヒーローとは決して特別な存在でなく、結構隣のお兄さんだったり、あるいは自分であったりするというメッセージをもそこには内包されているのでしょう。それは五代君がクウガであることを周りの結構(今までのシリーズからするとかなり)多くの人たちが知っていることにも現れているように思われます。

 何はともあれ勿論五代君は復活します。が意外と今回のシリーズの隠されたテーマは「ヒーローは死んだ」なのでは無いでしょうか。


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