仮面ライダークウガの時間

Part 7

 仮面ライダークウガの時間です。
 
 ついに登場しましたね、マイティーフォーム(一番ベーシックな赤色のクウガです)の超変身バージョン、ライジングマイティーフォーム。しかしこのライジングマイティーの破壊力たるや凄いもですね。おかげで未確認生命体の「ゴ」集団連中を倒すことが出来るのですが、そのかわりに周りに与える被害も甚大のようで、新聞等では警察のクウガに対する協力体制にかなり批判的になってきています。

 今回のシリーズの特徴のひとつですが、クウガは必ずしも「正義の味方」的存在として描かれてはいないと言うことです。従来のシリーズでは「悪」か「正義」か。どちらかでしか無かったわけです。しかし、クウガは相変わらず「4号」(未確認生命体第4号の略です)と呼ばれています。その呼称からも窺いしれるように人類側からみるとあっち側(グロンギ−すなわち未確認生命体−)の存在であって決してこっち側(人類)の存在として認識されていないのです。

 かつて村上春樹がその作品「国境の西、太陽の南」の中で島本さんに「こっちか、あっち。中間というものはないの」と語らせることによってその存在を表現した「中間」。クウガの存在はまさにそんなところでは無いでしょうか。もちろん子供番組なのでかなり「正義」よりには描かれていますが、「正義」でもなく「悪」でもない存在、実はそれは我々の事なのでしょうか?そういう意味では「ウルトラマンガイア」に登場したウルトラマンアグルはそんな存在でした。地球をアイするが故にその地球を汚す人類を憎みつつ助ける。最近の子供番組は侮れませんねぇ。

 そんな批判の中で警察はクウガ用に開発した「ビートチェイサー2000」(トライチェイサー2000の強化版)をクウガに渡すのをためらいましたが、ついにクウガに委ねることになります。このあたりは「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!!」の名セリフ(「踊る大捜査線」劇場版)を思い出しました。

 そのBTCS2000のデビュー舞台はなんと平塚でした。茅ヶ崎で杉田刑事と五代君が先行していたところに一条刑事がBTCSを駆って追いつき五代君に渡します。五代君はすかさずクウガに変身してゴ・バダー・バを追いかけるのですが、初めて五代君の変身を見た杉田刑事の驚いた表情が良かったですね。そしてその横で誇らしげ?な顔の一条刑事がとても微笑ましかったです。

 ゴ・バダー・バとのバイクチェイスシーンはかなりの見物でした。これは成田兄弟の腕の見せ所でした。彼らはプロのトライアルライダーなので大会の合間を縫っての撮影はさぞかし大変なようです。今回ベースに使っているガスガスのパンペーラというバイクは彼(成田 匠)がアクションをやりやすいように選んだそうです。クウガがゴ・バダー・バを追いかけ平塚に入り、「榎木町」の交差点を北上と言う設定で、思わず地図を広げてしまいましたが、やはりどこだか解りませんでした。(当たり前か…)

 …ではまた。

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