ツール・ド・おきなわ

 今年も走った、ツール・ド・おきなわ。回転木馬のイベントに組み込むのは今年で一旦最後。また何年かしたら再開するだろうけど、ひとまず最後と言うことで総勢23名の大所帯の一大ツアー。ホントはもうお一人いらっしゃったのだけど、野田総理が解散!なんてこと言うモンだから急遽行けなくなった。仕事は大事。

 ウチのメインは「やんばるセンチュリーライド」という沖縄本島北部を一周するロングライド。これがなかなかタフなコースで、毎年ウチからの参加者はギリギリで完走はしている。それが今年は結果から言うと完走率は実に半分!敵は風。午前中の平坦な海岸線80数㎞がもの凄い向かい風!ほぼずっと強風で、時々ドワッ!と来る。お陰でペースが上がらない。

 大会実行委員長さんが朝の挨拶で仰っていた。この時期の沖縄は南風から北風に変わる頃らしく、かなり強い風が吹き荒れることも珍しくなく、また風が巻くことも多々あるらしい。まさにそれやん!初参加の女性陣をフォローしながら走ったのだけど、余りの風に平坦なのに10㎞/hを割ることもしばしば。

 お昼直前には軽く一山越えなければならないのだけど、その始まりがドコだったかすっかり忘れていて、「テンチョー、あのトンネルを抜けた先に坂道が見えるんですけど、もしかしてアレ・・・?」と聞かれるも、「いや、ちゃうでしょ」とテキトーな事を言ってしまう。F田さん、スンマセンでした。

 そう、トンネルを抜けると登りの始まりだった。タダでさえこの向かい風。それにプラス登りだ。誰にどうモンクをつけようがペダルを漕ぐしかない。笑うしか無い状況。ゆっくり、だけど確実に進んで行くも、時間はそれより早く進んでいく。オフィシャルのサポートカーが近づいてきて「回収車が来ますんで乗って下さい」。まさかまさかの午前中回収!?しかし、この状況では致し方なし。

 女性陣には悪いけど、ボクは回収されると困るのでそこから猛ダッシュ(自分比)。どうにか回収されることなく13時前、お昼休憩の「奥やんばるの里」に到着するも、ウチの先頭グループはとっくにリスタートしたみたいで姿が見えない。まぁ、そりゃーそうだ。しかし、それほど速くないハズ(失礼!)のヨッシーも居ない。奥様のうっちーによると、完走するために「なるべく休まない作戦」なのだそうだ。なるほど!確かにウチは休憩所で長居をしてしまう傾向がある。まだ周りに人が居るからと安心してしまうのだが、よく見るとウチの連中ばっかりだったりする。ちゃんと傾向と対策を練っているのだ。コレ大事。

 ウチからこのツーリングへの参加は全員で19名(内3名は翌日まで続く「本島一周」に参加)。そのうち、山ちゃん、N富さん、T中さん、木Mさん、H川さん、そしてヨッシーの計6名が先行していることになる。

 そうこうしているとダッシュしたときに抜いていった後続の人たちが到着。どうやら回収だけは免れた様子だけど、Eちゃん曰く「やったー回収や!と思っていたら回収車に素通りされてガッカリ」。ウム。そうかも知れない。

  さて、お昼ご飯は豚汁とカレーライス。温かい豚汁が美味しい!さぁお次はカレーなんだけど、なんと到着が遅すぎたのか売り切れ!ドッヒャ~!ここでしっかり喰っておかないと後半がキツイがな~と思ったところで無いものは無い。と思っていたら量は少ないもののなんとかありつけた。何がどうなって出来たのかワカランがまぁ、食べられたので良し。

 13時20分、疲れが見え始めている女性陣を引き連れ、これまたフォローに回ってくれているK本っちゃんと共にリスタート。後半はまだ90kmちょっと残っている。しかもほぼずっと山岳コース。ややペースを上げないことにはホントに回収されそう。ココからは午前中と向きがほぼ逆になるのでもの凄い追い風になるはず。と期待するが当然そんなに上手くいくはずはない。でも向かい風では無くなっただけまし。

 なんとか10kmほど走り、休憩ポイントの「楚洲共同売」に到着。この間はそれほど大きな登りは無かったけれど、みんな相当へばっている様子。次の休憩ポイント「安波共同売店」まで約15km。そこまで行けばFUN(ウチの奥さんです)がレンタカーでサポートに来てくれているハズだからそこまでガンバロー!と励ましになるのかならないのかわからないことを言って煙に巻きつつリスタート。

 この区間はややキツめの登りも有る。14時半過ぎ「安波共同売店」到着。後続組はまだ全員は着いていない。FUNもまだ。最後の足切り地点である「わんさか大浦パーク」までまだあと50kmチョイもある。足切り時刻は一応17時。つまりあと2時間ほどしかない。「間に合います?」とやや不安げなTちゃんに「イケル、イケル!」と返すも「出た!またテキトーや」と睨まれる。確かにこのペースじゃ無理やな。かなりキツそうな数人を残してリスタート。20km先の休憩ポイント「高江共同売店」を目指す。

 ややペースを上げたので、後続がちぎれてしまうがこれ以上は落とせない。K本っちゃん、のんちゃん、うっちーらと共に4人パックで走ることになる。下りでは先行するも登りで吸収される。途中、やや先行していたTBさん、Y井さんを抜く。15時40分過ぎ「高江共同売店」に到着。FUNに連絡。阿波でY子ちゃん、F野さん、Eちゃんを回収したらしい。H元さんはなんとか到着したとのこと。Tちゃん、A衣ちゃんもまだ頑張って走っているとのことだった。

 さぁ、足切りまで残り1時間で30km。トイレに行くか迷ったけど結局行かずに先程の4人パックでリスタート。とほぼ同時にY井さん、やや遅れてTBさん到着。

 K本っちゃんが「ここから先は確か基本的に下りなハズ」。そうか!K本っちゃんが言うのだから間違いない。ボクはてんで覚えていない。しかし!そんなに甘くなかった。きっちりアップダウンは続く。だんだんと小便がしたくなった。しかしお陰でペースが上がり、K本っちゃんらよりやや先行する。途中、とうとうヨッシーを捕らえる。暫く真横に付いて併走するも全く気がつかない様子なので「エライ速いやん」と声を掛けるとかなりキツそうな顔で驚かれた。スマン、しょーもないことで心拍を上げさせてしまった。

 160kmを過ぎて海岸線を走っていると綺麗な日の入り。あぁ、キレイなだなぁ~なんて言ってるヒマはない。もう足切り時刻の17時は過ぎている。結局17時20分頃に漸く「わんさか大浦パーク」に到着。ソッコーでトイレに駆け込む。フゥゥゥ~。さて、まだ足切りになって居なさそうだからこのまま走れば完走は出来るな、と一安心。トイレから戻るとK本っちゃんがのんちゃん、うっちーを連れて到着。急いでリスタートしたかったところだけど、皆のトイレ休憩を待って、チト補給もしてたら「タイムアウトで~す!回収車に乗って下さ~い!」と言われる。ヒョエェェェ~、ココまで来て回収かよ~。

 ど~しても走りたいヤツはゼッケンを外して自己責任で、ってことで、なんとか4人でリスタート。ヨッシーはどうなるのだろうか?奥様のうっちーは「そう言えば居ましたねぇ~、ホホホ」。ウーム素晴らしい(?)。

 ココからゴールの名護までにはもう一山越えなければならないのだけど、ボクはこの区間が結構気に入っている。モチロン最終区間だからと言うのも有るけど、山から山へ沢山の橋で繋がれていて、最後も大きな橋をダダーと下ると急に街中に出る。山の上からの名護の夜景(何故かいつも夜景)もかなりキレイ。

 名護をスタートしてから11時間半後の18時半、漸く帰って来られた。足切り時刻には間に合わなかったけれど、一応完走。FUNからの連絡によると後続組は全て回収されたらしい。結局、先行の5人とボク達4人の計9名が完走、10名が回収されたことになる。完走率が半分とは・・・。残念だけど、午前中のあの強風では致し方なしかな。

 さぁ、さっさとホテルに戻って風呂入って飯だ!まだホテルまで10km走らなきゃならないんだけどね。

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